便秘と食事

2017.09.14

加齢に伴う便秘を防ぐポイントは食事にあり!3つのポイントを押さえましょう

年とともに健康の悩みとして多いのが、便秘です。特に「弛緩性便秘」と呼ばれる腸の蠕動運動低下が原因で引き起こされる便秘を訴えるお年寄りはとてもたくさんいます。このような便秘症状を予防改善するためには、毎日の食事のとり方や食べる品目に気をつけることが大切です。今回は、食事における3つのポイントをご紹介します。

 

■規則正しい時間に食事をしましょう

加齢による便秘を予防改善するための第一歩は、規則正しい時間に3食しっかりと食事をとるということです。

年齢を重ねるにつれて、若い頃に比べてだんだんと食が細くなってきたという方は多いのではないでしょうか。胃腸が弱くなってすぐに胃もたれを起こすようになったり、運動量が減って空腹を感じにくくなったり、歯が弱くなって物を噛みづらくなったりと、さまざまな理由が考えられますが、便秘の予防改善には毎食をきちんと食べることが大切です。

なかでも、朝食はとても大切です。起床後に朝食をしっかりと食べることで腸は活性化され、蠕動運動は活発になります。ただし、冷たい水や牛乳は避けたほうがベター。胃腸への刺激が強いため、かえって食欲不振や下痢を引き起こすことがあります。

また、3食を毎日できるだけ同じ時間にとるようにすることも大切です。お年寄りは食が細くなりがちですが、同じ時間に食事をとることで身体が習慣づけられ、食欲増進や腸の機能アップに繋がります。

 

■食物繊維をたっぷり摂りましょう

食物繊維を意識的に摂取することも、便秘の予防改善を助けてくれます。食物繊維は腸内で水分を吸着して便を柔らかくし、排泄しやすくしてくれるのです。

 

食物繊維には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の2種類があります。

このうち、不溶性食物繊維は、野菜やイモ類、豆類などに多く含まれるもの。不溶性食物繊維は腸で吸収されないため、腸内の水分を吸着し便のかさを増やしたり柔らかくしたりしてくれます。一方の水溶性食物繊維は、果物や海藻類などに多く含まれるもの。水に溶ける性質があり、便に潤いを与えて柔らかくしたり、腸内で善玉菌の働きを活発にさせ腸内環境を整えたりする働きがあります。どちらも便秘解消には欠かせない栄養素ですので、食事のなかでこれら2種類の食物繊維をバランス良く摂るようにしましょう。

 

■水分をたくさん摂りましょう

水分をたくさん摂ることも、便秘の予防改善に欠かせません。

私たちが食事で摂取した食べ物は、胃で消化された後に小腸へ送られ、そこで栄養と水分の9割近くが吸収されます。その後、吸収されなかったものは大腸へと流れ、腸内を進みながら腸壁に水分を吸収され、最終的に固形の便になります。しかし、この過程でもしも身体が水分不足になっていた場合には、身体はより多くの水分を吸収しようとするため、便からより多くの水分を奪おうとします。そのため、便は硬くなり、排出しづらい状態になり、便秘を誘発してしまうのです。つまり、このような状態に陥らないためには、身体を水分不足にしないことが肝心です。

そこで、1日2リットルを目安に水を飲むようにしましょう。ただし、一度に大量に飲むのはNG。一度にたくさん飲んでも、尿として排出されてしまうため、あまり意味がありません。幾度かに分けてこまめな水分補給を心がけてください。

 

いかがでしたか。今回は、加齢に伴う便秘を予防改善するための食事におけるポイントをご紹介しました。便秘症状は、まずは日頃の食事方法や食事内容の改善で軽減することがとても大切です。3つのポイントに気をつけて、辛い便秘とさよならしましょう。