便秘と健康

2017.10.13

便秘と吐き気の同時発生は、身体からの危険サインかも!?

便秘と吐き気の併発に悩まされている方はいませんか?

異なる辛さと症状をもつ便秘と吐き気ですが、胃と腸は同じ消化器であるため、同時に不調になることは実はさほど珍しいことではありません。なかには、便秘を原因として引き起こされる吐き気も存在します。症状によっては重大な病気が隠れている恐れもあるため、注意が必要です。

 

■吐き気を伴う便秘、こんな場合は要注意

便秘と吐き気の併発は珍しくないものの、症状によっては重大な病気が隠れている可能性があります。

吐き気を伴う便秘のなかでも注意が必要なのは、器質性便秘です。器質性便秘とは、胃や小腸、大腸、肛門などに疾患があるなど、重大な病気に由来する便秘のことです。具体的には、大腸がんや腹膜炎、腸閉塞、腸捻転などの病気があげられます。

あまりにひどい吐き気・嘔吐が見られる場合や、それらが長く続く場合、激しい腹痛や悪寒、熱などの症状が見られる場合には、器質性便秘の可能性があります。また、便に血や粘膜が交じる場合や、特に理由もないのに急に便秘になったという場合にも注意が必要です。早急に医療機関で診てもらいましょう。

 

■便秘と吐き気が同時に起こる原因

便秘によって吐き気が起こる原因のひとつは、「腐敗ガス」です。便が長期間腸内にとどまっていると便が腐敗し始め、インドールやスカトールという腐敗ガスを発生させてしまいます。このガスが腸内に充満し、腸を圧迫することで腹痛や、腹部膨張などを引き起こし吐き気が生じることがあるのです。

 

もうひとつの原因として「食べ物の逆流」があげられます。便秘になると腸内に便がとどまった状態になります。この状態でさらに食べ物を摂取すると、食べたものが腸に運ばれずに胃に残ったままになり、吐き気を催す原因になることがあります。この場合、胃もたれや胃炎などの症状も伴い、危険な症状を引き起こす恐れがあります。

 

また、自律神経の乱れが便秘と吐き気を併発するケースも。こういった症状は、痙攣性便秘または過敏性腸症候群などと呼ばれています。これらの特徴は、便秘と下痢を数日間繰り返し、その後吐き気やお腹の張りといった症状があらわれるというもの。改善のためには、ストレスを軽減したり、栄養バランスの良い食事をしたり、睡眠を十分にとったりということが必要です。

 

このほか、女性の場合は、PMS(月経前症候群)の一症状として便秘と吐き気を催すことがあります。この場合、月経が始まれば、症状は自然と改善していきます。

 

 

いかがでしたか。

ご紹介したように、吐き気を伴う便秘には、放っておくと怖いものもあるのです。便秘予防や便秘対策をするとともに、気になる症状がある場合には、自己判断で対処せず、早めに病院を受診しましょう。