便秘解消・予防

2017.03.01

子どもの便秘で悩むご両親へ。子どもに使える便秘薬の選び方。

監修者 / 東京薬科大学客員教授
坂口 眞弓 さかぐち まゆみ

近年、便秘の子どもが増えているそうです。子どもの便秘を治すために、食事療法を試したり、子どもの水分補給を促したり、運動をさせてみても、なかなか改善されないケースもあります。

そんなときは、子どもにも使える便秘薬がおすすめです。そこで今回は、子どもに使える便秘薬の選び方をご紹介します。

■子どもに優しい便秘薬

体がまだ繊細な子どもには、特に低刺激な便秘薬がおすすめです。子どもに優しい便秘に効く薬の例をご紹介します。

・整腸剤「新ビオフェルミンS錠」

便秘の原因のひとつに、「腸内環境の悪化」があります。腸内の善玉菌が減り、悪玉菌が増えると、便が硬く、黒くなって便秘になってしまうのです。そんな腸内環境を優しく整えてくれるのが、整腸剤「新ビオフェルミンS錠」。5歳から服用することができる新ビオフェルミンS錠は、優しく腸の調子を整えてくれます。

・ハーブ系便秘薬「リリーシェ ハーブ便秘薬」

近年は、既存の刺激の強い便秘薬以外にも、体に低刺激な植物や漢方などを使用した便秘薬が登場しています。最近では、便秘解消に効果のあるハーブを有効成分とした便秘薬もあります。たとえば、「リリーシェ ハーブ便秘薬」は便秘薬服用後に起こりがちな腹痛を抑える作用があるため、繊細な子どものお腹におすすめです。

・オリゴ糖「カイテキオリゴ」「はぐくみオリゴ」など

便秘薬ではありませんが、0歳から服用可能な健康食に「オリゴ糖」があります。砂糖と置き換えることができるため、子どもの日常生活に取り入れやすいアイテムだといえるでしょう。なかでも、添加物が一切含まれていない「カイテキオリゴ」や「はぐくみオリゴ」などがおすすめです。

ただし、オリゴ糖は摂取しすぎると下痢に繋がる可能性もあるため、摂取しすぎには十分注意しましょう。

■基本的に子どもに便秘薬はNG

便秘薬には即効性があるため、子どもの便秘薬が酷い場合は、つい試してみたくなるかと思います。しかし、市販されている便秘薬のなかには、子どもにとっては刺激が強すぎるものも多く存在します。刺激が強い便秘薬は、腹痛を引き起こす可能性が高くあります。子どもは体だけではなく、心もとても繊細で、あまりにも酷い腹痛はトラウマとなり、排便行為自体に嫌悪感を抱いてしまうきっかけになりかねません。そういった意味でも、便秘薬を使用する際には、十分注意しましょう。

とはいっても、子どもの健康状態を改善してあげることが親の務めでもあります。子どものつらい便秘を治すためには、使用する便秘薬の効果効能や対象年齢をしっかりと確認し、子どもの様子を確認しながら、便秘薬を利用するようにしましょう。