便秘解消・予防

2017.10.20

中高年は注意!慢性便秘を防ぐには?【チェックリスト付き】

40代~50代になると、健康に関することで気になる点が増えてきますよね。

生活習慣病や関節痛といった中高年特有の病気に関する悩みが出てきたり「若い頃より体力がなくなった」「身体が重たい」といった身体の変化を感じていたりしている方もいるのではないでしょうか。

また、この年代の方は慢性的な便秘になりやすくなります。
しかし、「たかが便秘」と放っておいてしまう方も少なくないのが現状です。

今回は、中高年の方に生じやすい慢性便秘についてご紹介します。

 

■あなたは大丈夫?慢性便秘チェックシート

まずは、ご自身の排便習慣についてチェックしてみましょう。
以下の項目に当てはまるものが多い方は、慢性便秘に陥っている恐れがあります。

 

・排便をしても残便感がある

・排便時に強くいきまないと排便できない

・慢性的におなかが張っている

・便が硬くて乾燥している

・排便が1週間に2回未満である

・トイレに入ってから排便を終えるまでに5分以上かかる

 

いかがでしょうか。当てはまる項目があったという方は、ぜひ便秘対策をしましょう。

 

■なぜ慢性便秘になってしまうの?

そもそも、なぜ中高年になると慢性便秘になりやすいのでしょうか。

その原因として第一に考えられるのは、加齢による腸の蠕動運動の低下や腸内フローラバランスの変化です。

また、食事量や水分量が減ることによって便がつくりにくくなったりスムーズな排出が難しくなったりすることもあります。

特に男性の場合は、定年をきっかけに生活が一変し、運動量が減ったり食事量が減ったりすることも便秘が生じる原因です。

このほか、女性の場合には、更年期に伴うホルモンバランスの変化と自律神経の乱れによって腸の活動が抑制されることも便秘を招く要因になります。

さらに、高血圧の処方薬や抗うつ薬、抗精神病薬を服用している方は、薬の副作用で便秘になりやすいといわれています。

このように、中高年には便秘を招く要因が多数あるのです。

 

しかし、慢性的に便秘になっていても「たかが便秘でしょ」と放置してしまう方もいます。
便秘は、腸内環境の悪化や身体の不調を招くこわい存在だということを理解しましょう。

 

■慢性便秘を防ぐトイレ習慣

慢性便秘を防ぐためには、食事や生活習慣に気をつけるほか、排便習慣を整えることが大切です。

まずは、朝食を食べたらトイレに行って排便をするという習慣をつけましょう。
健康な人の場合、起床後に朝食を摂ると大腸が目覚めて働き出し、昨日食べたものを便として排出しようと便意をもよおします。

しかし、朝食を摂らなかったり「朝は時間がない」などの理由でトイレに行かなかったりすることが習慣化してしまうと、その習慣にあわせて大腸の動きは緩慢になり、便意自体をもよおさなくなってしまうのです。

 

また、スムーズな排便のためには、排便時の姿勢も重要です。

最も良いのは和式トイレでかがむ姿勢。
しかし現在では洋式トイレのほうが普及していますし、お年寄りには和式トイレでの姿勢は少し厳しいかもしれませんね。

そこで、洋式トイレでもできるだけ和式の姿勢に近い姿勢を摂るようにしましょう。
背骨の角度が45℃になるくらいの前かがみになり、おしりの位置より膝を高くした姿勢が適しています。
便座の高さによっては、足元に足置き台を置いて調節するといいでしょう。

このほか、便秘のときについやってしまいがちなことですが、無理に便を出そうと長時間トイレで踏ん張るのはNGです。
無理にいきむことで肛門が傷つき、排便時に痛みを伴うようになったり痔の原因になったりすることもあります。
そうなると余計に排便しにくくなり、便秘が慢性化するという悪循環に陥りかねません。
そういうときは無理に出そうとせず、便を柔らかくするために水分をたくさん摂り、次に便意が来たときにすぐにトイレに行くようにしましょう。