便秘と食事

2017.03.01

子どもの便秘で悩むご両親へ。たっぷり水分とハーブで低刺激に治す方法。

監修者 / 東京薬科大学客員教授
坂口 眞弓 さかぐち まゆみ

近年、子ども(小学生以上)の便秘が問題視されています。不規則な食生活や生活習慣、トイレに行きづらい環境など、子どもの便秘を招く要因は意外に多くあります。

食事療法や便秘薬で便秘は治すことができますが、食事療法には個人差があり、また、繊細な子どもの身体に負担をかける便秘薬の使用に抵抗を感じる親も多いはずです。そこで今回は、子どもの身体に負担をかけることなく便秘を治す方法についてご紹介します。

■“たっぷり水分”が、子どものゆるやかな排便を促す

排便には、「水分」が欠かせません。身体が水分不足になると、腸内の水分も不足してしまい、便が硬くなり、結果として便秘になってしまうことがあります。

子どもの身体は大人よりも汗をかきやすく、水分不足になりがちです。そんな子どもの腸内の水分を保つには、たっぷりの水分補給が必要となります。子どもの水分補給を促すためには、毎食に「汁物」を添えてみたり、学校でもこまめに水分補給をするよう、教えておいてあげましょう。そうすることで、こまめな水分摂取が可能になります。

■ハーブ習慣で、子どもの健やかな腸をキープ

子どもの便秘を解消し、なおかつ水分補給を習慣化させる効果的な方法として「ハーブティーを飲むこと」があげられます。ハーブには便秘解消効果があるものがいくつか存在します。そんなハーブティーを子どもに積極的に飲ませれば、便秘解消と水分補給が同時にかなえられるのです。

とはいえ、小さな子どもにとっては副作用をもたらすハーブもあります。たとえば、便秘解消に効く「センナ」や「タンポポ」は、子どもが飲むと、激しい下痢や脱水症を引き起こす可能性があるので注意をしましょう。小さな子どもへの副作用が少なく、手に入りやすいハーブティーとしては、「ミントティー」がおすすめです。ミントティーとは、主にペパーミントを使用したお茶のことを指します。ミントには整腸作用やデトックス効果があるため、便秘の解消に役立ちますよ。

■おすすめ♪ミントココアレシピ

ハーブの中でも、特にすっきりとした香りが特徴のペパーミント。そんなミントの強い香りが苦手な子どもには、「ミントココア」がおすすめです。作り方は、とっても簡単!スプーン2杯ほどのココアの粉を、カップに入れます。次に少量のお湯、または温めた牛乳を適量注ぎ、ココアを溶かします。あとは、そこにミントの葉を入れるだけ。子どもの好みに合わせて、ミントの量は調節しましょう。甘くて美味しいココアなら、子どもも好んで飲んでくれるはず。

ミントに慣れてきたら、ココアを溶かすお湯をミントティーにしてみたり、ココアをミントティーと牛乳で割ってみたり、子どもの反応を見てアレンジしてみるのも良いでしょう。