便秘解消・予防

2017.10.13

便秘の専門家!「便秘外来」では、どんなことをするの?

便秘は、大腸や小腸など消化器官に関わる症状であるため、一般的には「内科」を受診します。内科を受診すれば問題はありませんが、病院によっては「便秘外来」を設けていることもあります。内科と便秘外来の診察や検査内容には、どのような違いがあるのでしょう。

そこで今回は、便秘外来について詳しくご紹介します。

 

■内科と便秘外来の違いとは?

内科における便秘検査では、主に胃腸検査や便検査などが行われます。これらの検査の目的は、便秘の原因が何かの病気でないかどうかを確認することです。(※病気が原因の便秘を「器質性便秘」と呼びます)万が一病気が見つかった場合は、その治療が最優先に行われます。病気の疑いがなく、生活習慣によって引き起こされる「機能性便秘」と診断された場合は、下剤の処方や生活習慣の改善指導が行われます。

一方、便秘外来は便秘治療専門の科であるため、内科で受ける検査よりも便秘に特化した検査を受けることができます。また、それぞれの便秘の症状に合わせた便秘治療を受けることができます。例えば、「機能性便秘」と診断された場合も、腸の形や便の溜まり方、便秘を引き起こす生活習慣の原因などを詳しく調べて検査を重ねたうえで、一人ひとりに適した便秘治療が施されます。便秘外来では数ヶ月単位で治療スケジュールが組まれ、本格的な便秘治療が行われます。

 

■教えて!診断手順と検査内容

病院によって多少の差はありますが、便秘外来での診断手順や検査内容は以下の通りです。

 

・問診

「便秘はいつから始まったか」「排便の頻度」「便の状態」「お腹の張りや腹痛の有無」「食生活」「下剤の服用」などが問われます。

 

・聴診・触診

聴診・触診を行い、腸の活動状態やお腹の張り具合、便秘の度合いなどを確認します。

 

・血液検査・腹部X線検査

血液検査で身体の健康状態を確認したり、腹部X線検査で腸内のガスや便の溜まり具合を調べたりします。

 

・大腸内視鏡検査

大腸がんなどを調べる重要な検査です。どの病院でも行われる検査ではありませんが、一度も受けたことのない場合は受けることをおすすめします。

 

■あなたの便秘の種類を知るきっかけに

便秘には、主に「機能性便秘」と「器質性便秘」の2種類があります。機能性便秘は生活習慣を見直すことで改善させられるものの、器質性便秘は病気の治療が最優先となります。

何らかの病気の発見につながる場合もあるため、便秘にお悩みの際は躊躇せず内科もしくは便秘外来を受診することをおすすめします。便秘外来ならば病気が原因ではない機能性便秘と診断された場合も、自身の便秘の種類や原因を知るきっかけになるので、生活改善に役立てられるでしょう。