便秘解消・予防

2017.10.06

いつまでも若々しい腸&快便でいるために。中高年が気をつけたい3つのこと

中高年になると、便秘に悩む人が増えていきます。これは、年齢とともに腸のぜん動運動の働きや腸内フローラバランスが悪化しやすくなるから。このような状態では、お腹が張って気持ちが悪いだけでなく、身体にさまざまなトラブルをもたらすこともありえます。そこで今回は、加齢に伴う便秘を予防・改善するために気をつけたい注意点を3つご紹介します。

 

■中高年が気をつけたいポイント①朝食抜きはダメ!

年齢を重ねると、どうしても食が細くなりがちです。特に朝起きた直後は食欲が沸かず朝食を抜いてしまう方もいるのではないでしょうか。また、若い頃はしっかり朝食を食べていたけれども退職して起床時間が不規則になったことで朝食をとらなくなってしまったという方も多いかもしれません。しかし、朝食を抜くのは腸内環境にとってよくありません。

起床後に食事をとることは、便秘の予防・改善にとって非常に重要。朝食を食べることが胃腸を目覚めさせ、腸のぜん動運動を活性化されます。また、朝食を食べることで身体が目覚め、1日を元気にスタートさせるきっかけにもなります。

朝食のメニューとしておすすめなのは、食物繊維をたくさん含む食品です。食物繊維は、腸内で善玉菌の餌となり腸内環境を整えるのに一役買ってくれます。野菜やきのこ・海藻を積極的に食べましょう。お味噌汁やスープにすれば、あまり食欲がないときでも食べやすく消化もスムーズです。このほか、乳酸菌やビフィズス菌を含むヨーグルトやチーズといった乳製品や納豆やキムチといった発酵食品も最適です。

「朝起きた直後は食欲が沸かなくて……」という方は多いかもしれませんが、自分の体調と相談をしながら朝食はしっかりと食べるようにしましょう。

 

■中高年が気をつけたいポイント②下剤の使用には気をつけて!

便秘に悩んでいる方のなかには、心配するあまり下剤を使用する方もいます。お医者さんの処方のもとで使用する分には問題ありませんが、自己判断で下剤を使用するのはよくありません。下剤の使用によって腸機能の低下につながる恐れもあります

というのも、腸にはぜん動運動に関わる「絨毛(じゅうもう)」という毛のようなものが生えていますが、絨毛は下剤を頻繁に使用することによって消耗し、十分に機能できなくなってしまうのです。そのため、下剤を使うほどに自力での排便が困難になるという悪循環に陥ることが考えられます。また、下剤による刺激は、大腸がんのリスクを増大させるともいわれています。

このように、自己判断での下剤の使用には危険が伴います。便秘や腸内環境の乱れが気になる方は一度お医者さんに行ってみるようにしましょう。

 

■中高年が気をつけたいポイント③神経質になりすぎてはダメ!

若い頃と比べて排便回数や量が少なくなると、排便に対して神経質になり、「毎日出さなくちゃ」「決まった時間に出さなくちゃ」などと強迫観念のように感じてしまう方がいます。また、「昔は朝食後に必ず排便があったのに、今はなかなか出ない」「便の形や量が昔とちがう」などと、若い頃の状態と比較して悲観的になる方も。このような傾向は特に、若い頃は便秘とは無縁だったのに退職して生活習慣が変化したり病気にかかったりといった理由で排便が不規則になった男性に多く見られます。しかし、腸は精神的なストレスに敏感な器官です。精神的なストレスはかえって便秘を助長させることにつながります。

知っておいてほしいのは、「毎日出ない=便秘」ではないということです一般的な定義では、「3日以上排便がない」「毎日排便があっても、ピンポン玉1個程度(35gほど)の量しか出ない」といったケースが便秘とみなされます。ですから、1日排便がなくても前日または翌日排便があれば、それは便秘とは呼ばないというわけです。あまり神経質にならずに、リラックスして過ごしてみましょう。