便秘解消・予防

2017.10.06

わかりやすい!腸内フローラと便秘解消の関係を徹底解説【後編】

腸内環境を良好に保ち、便秘を改善するために重要な腸内フローラ。腸内フローラの理想的なバランスや身体における役割などをご紹介した前編(わかりやすい!腸内フローラと便秘解消の関係を徹底解説【前編】)に引き続き、今回は腸内フローラのバランスを整える方法をご紹介します。

 

■腸内フローラを整えることでどんな効果があるの?

「腸内フローラバランスを整える」とは、具体的にいえば「善玉菌を増やす」ということです。

善玉菌を増やすことで腸内環境が改善され、便秘の予防・便秘の改善・太りにくい身体づくり・免疫力アップ・肌トラブルの予防改善などの効果が期待できます。

しかし、人間の腸内環境は年齢とともに変化し、悪玉菌が増殖しやすく、ビフィズス菌をはじめとする善玉菌は減少しやすくなってしまいます。その要因として考えられるのが、悪い食習慣や生活習慣です。しかしこれは逆にいえば、食習慣や生活習慣を見直すことによって悪玉菌の増殖をおさえて腸内フローラバランス、腸内環境を整えられるということでもあります。

 

■腸内フローラを改善するための食生活とは?

腸内細菌は腸内で生きていますから、活動するためのエネルギー源が必要としています。そのエネルギー源となるのが、食物繊維。ですから、善玉菌を増やして腸内環境を整えるためには食物繊維を含む食物をたくさん食べることが大切です。なかでも食物繊維のなかでも水に溶けやすい性質を持つ水溶性食物繊維がいいといわれています。

そこでおすすめなのが海藻類やきのこ類、納豆・らっきょう・アボカド・オクラ・山芋・切り干し大根などです。これらは和食の献立によく登場する食品ですので、ふだん洋食を食べがちな方はぜひ和食の頻度を増やしてみてください。

また、乳酸菌やビフィズス菌といった善玉菌そのものを含んでいる食品を食べるというのも良い方法です。代表的なものとしては、ヨーグルトやチーズ・キムチ・納豆・ぬか漬けなどがあげられます。なかには、乳酸菌ヨーグルト飲料のように便秘改善や腸内環境改善に特化した商品もありますので、ぜひ活用しましょう。

反対に、控えた方がいいのは高脂質・高タンパクな食事です。こういった食事を続けていると悪玉菌が増殖しやすくなってしまいます。特に野菜や海藻、発酵食品をあまり摂らない方は要注意。お肉ばかりを食べたりスナック菓子や揚げ物を頻繁に食べたりするのは避けたいものです。

 

■腸内フローラを改善するための生活習慣とは?

腸内フローラバランスを整えるためには、食事に気をつけるのと同様に生活習慣の改善も行いましょう。

腸は「第二の脳」といわれることがあるほど、身体の内的な変化の影響を受けやすい器官です。そのため、精神的なストレスにさらされると、腸内フローラや腸内環境には乱れが生じ、その結果便秘などのトラブルを招いてしまいます。精神的なストレスとなりうるオーバーワークや睡眠不足はできるだけ避けたり、1日のうちで心身ともにリラックスできる時間をつくったりするようにしましょう。

また、運動不足もよくありません。というのも、腸内フローラのバランスを適切に保つためには自律神経のバランスを整えることが大事です。そして、そのためには例えばウォーキングのような有酸素運動が有効。ウォーキングは、日頃あまり身体を動かす機会がない方にとって最も手軽に始められる運動だといえるでしょう。1回あたりの運動目安は、20分~30分程度。ひと駅分歩く、タクシーを使わずに歩くといった工夫をしてみてください。このほか便秘を解消するために重要な腸の蠕動運動の活性化のためには、腹筋を鍛えるのが効果的だといわれています。ぜひウォーキングとあわせて行ってみましょう。

 

腸内フローラバランスは年齢とともに崩れやすくなるものですが、日頃の習慣で良い状態を保つことも可能です。便秘にお困りの方は特に、今日から腸内フローラバランスを意識した食事や生活を始めてみてはいかがでしょうか。